「獺祭 磨き その先へ」と「獺祭 発泡大吟醸スパークリング50」

日々の出来事

二日続けて獺祭を呑んだ。獺祭は山口にある旭酒造の酒。安倍首相がオバマ大統領にプレゼントしたことで爆発的に知名度が上がった酒だと認識しているが、人気に違わず確かにうまい。

獺祭 磨き その先へ

呑んだのはその獺祭の最高峰「磨き その先へ」。妻の実家での食事会。

一口目は、さわやかな甘さが口に広がるイメージ。極端ともいえる程度まで精米して、雑味の一切を取り除いたのだろう。透明感の先に複雑なうまさを感じる。ところで、何故か料理を食べ進めた後には甘さがだんだん控えめになっていって辛口に近づいていく。味が変化するのはその場にいた全員が体感。透明感の奥にある味の引き出しが多いので、料理によってどの引き出しが開かれるのかが自動的に決まるのかな?知らんけど・・。

「その先へ」についていた説明書きも紹介。

獺祭 磨き その先へ ー

いかに困難が予想されても、いかに現在(いま)が心地よくても、その先へ、我に安住の地はなし
私には受け入れがたかった要請ですが、流通マーケッティングに詳しい方から、「より高価格帯のお酒を出せないか」という要請を多く受けていました。「一升5万円の獺祭なら売れるから出してくれ」とか「レストランで3千円のランチコースを売るためには7千円のコースメニューを設定するのが早道。「磨き二割三分」を売るためにはそれ以上の高価格帯の商品を造ることが早道」というような趣旨です。

おそらくその通りだと思います。しかし、ただ高価格をつけるのは簡単ですが、「売らんがためだけにマーケットを弄ったり煽ったりしない」ことをモットーとする旭酒造にとって、意味なくパッケージを変えたり商品名を変えたりするだけで高価格をつけることはできませんでした、

近年、23%より高精白をうたう商品など高精白分野での追随者がいくつも現れたように、「獺祭磨き二割三分」は品質上で一つの理想型を達成したと考えています。しかし、「ここまでで良いのか」「これ以上の可能性はないのか」という問いは常に自分にありました。酒造りの理想にここまでという言葉はありません。

その先を目指すものとしてこの「磨き その先へ」は開発されました。常識的な純米大吟醸では踏み出せない酒質を目指し、造りの技術面においても、常識的な製造技術から一歩踏み出しました。結果として、美しい香りと両立する味の複雑性・重層性と長い余韻を持っています。

ところで、この「獺祭 磨き その先へ」の魅力はただそのまま飲まれても、一歩踏み出しているがゆえに、焦点を当て難いのではと考えています。そのために、「磨き二割三分」と共にお楽しみいただくことをお勧めします。まず「磨き二割三分」をお楽しみいただいた後、「磨き その先へ」に移っていただけるとより魅力がくっきりと皆様の前に現れると思います。

獺祭 蔵元 桜井博志

えーと、「磨き二割三分」と一緒に呑み比べろって書いてあるけど、この説明書きは「その先へ」の箱の中に入っているから、今更言われても・・って感があるんだけど・・ま、おいしかったから許す。

なお、獺祭以外に「黒龍のしずく」と「よしのとも」という酒も飲み比べていたので、この2つの酒もついでに紹介。

黒龍しずく

しずくは安定の味。きりっとした芯を持った大吟醸の銘酒。福井県民は大吟醸と言ったらやっぱりこれですな。高いけど・・

よしのとも

よしのともは、何か後味に残るものがあるんだけれど、甥っ子は「エビの味」がするという。最初はそんな馬鹿なと思ったけれど、練ウニの後呑んだら、確かに口の中にエビがやってきた。

獺祭 発泡大吟醸スパークリング50

知人宅で呑んだ酒。「獺祭 発泡大吟醸スパークリング50」。これは、すっきりした飲み口のにごり酒。非常に呑みやすくて何とでも合いそうだが、呑み過ぎには注意だ(笑)しかし、これ値段を聞いてびっくりした。2,000円ぐらいだとか。このうまさでこの価格。「その先へ」と「スパークリング50」との価格の差って何なんだ。

あれ、あと濁ってるけど清酒なんやね。。うーむ。

おわり。

コメント

  1. タイガー伊達 より:

    ジャガー閣下さん、酒飲まんから羨ましくはないが
    クソ高い酒ばかり飲んどるな(笑)
    諭吉祭りじゃ~

  2. jaguar より:

    最近、妻の実家に行くといつもこんな感じで高い酒が並ぶんだが、今回の「その先へ」だけは、賭けに負けて持ってった。。