幻想武生往復

日々の出来事
目の前のネオンの灯りが、霧で霞む街並みを歩いて行く。初めて見る風景。ここはどこだ?頭がぼうっとして何だかわからないがボクは家へ帰らないといけないのだ。

幾人かの人が向かう先を見ると「武生往復」と書いてある看板がぼんやりと見えた。「ああ・・あそこから乗れば、とりあえず武生までは帰れるな。急ごう。」と重い足を踏み出す。

「ここから乗ればいいの?」と窓口の人に尋ねると、ボクが取り出して手に握っていたお金をひったくる様に取られた。代わりに渡されたのがチケット。そいつの指が指し示す方向に歩いていくと、受付の男が居た。ここでチケットを渡すようだ。「これって武生往復?」と訊くと、その男はそうだ、と言う。男が被っている帽子の影のせいかよく顔が見えない。男は「これから大変だね。。」とか言っていた。

そのとき、ボクがチケットを差し出すために挙げた手が何かとぶつかったため、受付の男の顔をその手でひっぱたく形になってしまった。その男の帽子が落ちた。「あ・・すいません。」と謝ったときに顔を見ると、人形を思わせる無表情な顔。キン肉マンのラーメンマンのような顔だ。

ボクの手にぶつかったものは案内人の手だった。乗り物までの案内人。黒っぽいロングコートを着た背の高い男。最初は何かのタイミングで偶然ぶつかったのかと思ったが、考えると受付の男に余計なことを言うなというための動作だったのかもしれない。案内人の後ろを歩いているときにそんなことを考えていた。暗くて天井の低い廊下を数十メートル歩くと、そこは船の乗り場だった。

乗船。扉を開ける。そこは8畳ほどの畳部屋。狭い。前方の180度はガラス張りで海が見える。異常なのは乗船者たち。全部で6-7人。荒くれ者、浮浪者っぽいイメージの人たちばかり。

間もなく船が出発。ボクは恐る恐る隣の人に訊いてみた。「この船はどこに行くんですか?」荒くれ者風の男は「お前知らずに乗ってるんか?福岡や」と答えた。ということは、武生-福岡の往復で、さっきの場所が武生だったのか?しまった。もう船は動き出していて船首は水を切っている。ボクは一体いつ家に帰れるのだ。部屋は狭くて怖いし今日は座って寝るしかないのか。これからどうなってしまうのだ。。

という夢を見た。久しぶりにハッキリと覚えているリアルな夢だ。

武生から船が出ることはないと思うが、状況はいつか酒に酔った自分が陥るかもしれないような感じだ。未来のボクを暗示しているのか。。

おわり。

コメント

  1. タイガーちゃん より:

    俺は飛蚊症

  2. jaguar より:

    絵を見た感想か・・?
    もっと怖い絵に変えたわ。

  3. タイガーちゃん より:

    画家もいけるな

  4. jaguar より:

    これはグーグルの人工知能に描かせたんや